グリーフとは


グリーフとは、一般的には「悲嘆」と訳され、愛する家族や親しい友を亡くした後に体験する複雑な情緒的状態のことを言います。 

暮らしのグリーフサポートみなとが考える〈グリーフ〉


グリーフ(grief)とは、

「(死別・喪失・絶望・不幸などによる)深い悲しみ、悲嘆、嘆き、苦悩」と

日本語に訳されることが多いです。

一般的には「深い悲しみ」「悲嘆」と言われています。

 

私たちはふだん、生活の中でさまざまな〈グリーフ〉に直面することが多いです。

もっとも顕著なのが、 大切な人との死別。

たとえば病気・失業・借金への絶望感による悲嘆、苦悩もそうです。

ほかにもドメスティックバイオレンス(DV)、

パワーハラスメント、セクシャルハラスメントを受けた際の

精神的および肉体的苦痛は苦悩です。

病気になる前、DVやさまざまなハラスメントを受ける前の自分自身とは、

それを境に、

世界を見る目、自分自身を見つめる目、他人を見る目が違ってきます。

 

あるいは、

ワン・オペ(ワン・オペレーション)と言われる一人で抱えてしまうような

育児や介護を通しての疲労感や孤独感は、苦悩であり嘆きかもしれません。

 

あるいは、

卒業、転校、転職、引っ越し、離婚など

それまでの環境を切り離し、それまで付き合ってきた人間関係の終了なども、

悲しみを伴うこともあります。

 

あるいは、 大事に、家族同様に暮らしてきた動物たち、

大事にしてきた愛着のある服や食器、嗜好品、

こうしたものとの別れ、破損、紛失は喪失感を伴い、

深い悲しみに覆われることもあるかもしれません。

 

こうしてみると、

〈グリーフ〉は悲しみとして感じるものだけではなく、

大切な人を思うあまりの愛しみ、怒り、後悔、懺悔、

自分を責めるような感情が湧き出ることもあります。

悲しいからといっても、時には涙も出ないこともあります。

こうした表現は、心だけではなく身体に現れることもあり、

その症状も現れ方も、人それぞれです。

 

私たちそれぞれに感じる〈グリーフ〉は、

誰かに代わってもらうことも

代わることもできません。

ただ、ただ自分を見つめて、

自分自身の〈グリーフ〉物語を読み進めることになります。

〈グリーフ〉はすべての人の心に自然にあるもの


〈グリーフ〉は乗り越えたり無くしたりできるものではありません。

〈グリーフ〉を感じたり、抱えたら、それ以前の自分には戻ることは

できないと思いますが、

その瞬間から再生することができるものです。

〈グリーフ〉に折り合える力はその人自身の中にあり、

それはひとりひとり異なるものです。

私たち暮らしのグリーフサポートみなとでは、

〈グリーフ〉は病気や疾患、症状とは思いません、

人間なら自然に起きることだと理解しています。

グリーフサポートとはグリーフに寄り添うこと


私たちは〈グリーフ〉に折り合える力を持ち合わせています。

けれど一人で〈グリーフ〉を抱えて生き続けることはつらく、

心が折れてしまうことがあります。

そこで、私たち暮らしのグリーフサポートみなとでは、

ご自身の〈グリーフ〉、ご自身の気持ちや思いを語ること、

そして他の人の〈グリーフ〉に耳を傾けて

自分のグリーフ内面に触れることができる、

安心安全な場所を提供しています。

 

似たような経験者同士だから触れ合えること、わかること、

気づくことがあります。

 

「ありのままの自分」で 「どんな自分」でも否定されることがない

――あなたの〈グリーフ〉に寄り添うことを大切にしています。

大人の〈グリーフ〉と子どもの〈グリーフ〉の違い


大人も子どもも、〈グリーフ〉を感じる、抱えることに大きな違いはありません。

ただ、大人は言葉にして、自身の〈グリーフ〉を語ることができますが、

子どもは、大人のようにボキャブラリーも豊富ではないため、

自分の気持ちをうまく言葉で表現することはできず、

感情的な表現をすることが見られます。

また、子どもは大人よりも心と体が近いので、

心の状態が体に、症状として出てくる場合も多いです。

私たち、暮らしのグリーフサポートみなとでは、

子ども専用に、子どもだけの安心安全な場所を準備して、

子どもたちが遊びながら、〈グリーフ〉を表わすことができるように

お手伝いをしています。

暮らしのグリーフサポートみなとの「グリーフサポート」とは


わたしたち暮らしのグリーフサポートみなと は、

大切な人の死別体験をしている人を対象にした

集う場所と時間を提供しています。

場所は港区内、参加者はどちらにお住いの方でも構いません。

大人はカフェやサロンのように集い、お茶を飲みながらそれぞれのペースで、

お話ししたい人は話たり他の人の話に耳を傾けて過ごす時間です。

子どもは、専用のプログラムの中で、それぞれ好きなように過ごす時間です。

 

■大人向け「グリーフサポートカフェ」

① パートナー死別  毎月第一日曜日 11:00〜12:30

② ファミリー死別  毎月第三日曜日 11:00〜12:30

③ 保護者専用    毎月第二日曜日 13:00〜15:00

(※子どもプログラムと同時開催の集いです)

 

■子ども向け(4歳~小学6年生)

・子どもプログラム  毎月第二日曜日 13:00〜15:00

一人でも多くの人に知ってほしい〈グリーフ〉


暮らしのグリーフサポートみなとでは、

『〈グリーフ〉を抱えた人が、どうしたいか?』を大切にしています。

 

〈グリーフ〉は、当人が決めることであり、他の人が決めることではありません。

そしてまた〈グリーフ〉を抱えた人が変わるのではなく、

地域や私たちが〈グリーフ〉を理解することを、より大切にしています。

 

そのために、わたしたちは、一般の方々を対象にした、

〈グリーフ〉を知るきっかけとなる講座や、

サポートをするファシリテーターを育成する「ファシリテーター養成講座」、

ファシリテーターをブラッシュアップさせる講座など、年間を通じて開催しています。

 

一般の方向けの講座では、

〈グリーフ〉についてさまざまな視点で語る講師やスピーカーをお招きしています。

このように、わたしたち自身も〈グリーフ〉を深めながら、

広く多くの人に〈グリーフ〉を知ってもらう活動をしています。

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